学習時間と学力の不思議な関係

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学習時間と学力の不思議な関係

学習時間に対して学習効果は比例しない

子どもの頃は親から「勉強しろ!勉強しろ!」と言われ続け、高校や大学受験のときにはあんなに受験勉強を頑張ったみなさんからすると、「学習時間に対して学習効果は比例しない」という文言はショッキングにさえ聞こえるかもしれません。しかし、これは紛れもない事実です。


学習時間

学習時間を横軸に、学習効果を縦軸にとってグラフ化したときに、基本的には右肩上がりのグラフが描けますので、学習時間をかけることが完全に無駄とは言いません。しかし、学習時間と学習効果の関係が、正比例を示す直線にはならないということはぜひ理解しておく必要があります。

では、学習時間と学習効果の関係はどのような線で描くことができるのか?
具体的には、最初はほぼ横ばいで推移し、ある一定の地点で右肩上がりに急上昇、その後はあまり伸びずに安定状態に入ります。実は、このことは科学的にも証明されていて、「学習曲線」(直線ではない!)と呼ばれています。


「学習曲線」の2つのポイント

上でご紹介した「学習曲線」には2つのポイントがあり、これらは、社会保険労務士試験の受験勉強を独学で行ううえでも大事なポイントとなります。

ポイントの1つめは「最初はほぼ横ばいで推移」するという部分。つまり、学習を開始した当初はなかなか学習効果となって表われることはないということです。

実際に、社会保険労務士試験の学習を開始した当初というのは、テキストを読んでも内容が理解できない、問題集を解いても正解できないことがほとんどです。そのため、この段階で見切りをつけて、受験勉強をあきらめてしまう人が少なくありません。
しかし「学習曲線」が示すとおり、この時期はみんなそうなのです。特に、文字通り独りで学ぶ独学の場合には挫折してしまう傾向が強いので、学習序盤は我慢の時だと心得るようにしてください。

ポイントの2つめは、「その後はあまり伸びずに安定状態に入ります」という部分。つまり、ある程度のところまで学力が高まったなら、そこからはどんなに時間をかけたとしても、それ以上に学力が大きく伸びることはないということです。

前のページで、会社を辞めて受験勉強に専念することで、最低限必要な1000時間以上の学習時間を費やすケースを紹介しましたが、それが効果的でないことを、この2つめのポイントが証明しています。

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